永久ライダーギリシャへ行く




パルテノン神殿



 なぜかふと思うことがあり塾長は、ギリシャの首都アテネのヘレニコン空港に居た。

 冬温暖な地中海性気候のせいか心地よいお天気である。大都市アテネは必ずしも治安状態がよいとはいえないと旅行ガイドブックかなんかで読んだことがある。でも落ち着いた町並みでのんびりしている。

 ギリシャ人は朝食を自宅でとる習慣がなく街角の露店でロールパンを購入し食べながら通勤している。行儀のいい私は驚いてしまったが、この国では当たり前の光景なのだ。通勤は料金が安い(50〜200円)のでタクシーを利用する市民も多い。

 仕事は午前中で終わる。(官公庁・銀行等は15時まで)昼寝をする国民性なので午後の街角は閑散としている。夕方に目覚め近所の家に集まりココアを飲みながら深夜までトランプ等の夜遊びをする毎日なのだ。なんと頽廃的なのだろう。でもうらやましい気もした。日本人が働き過ぎているのかも知れない。

 丘の上に残る古代の神殿群を見学する。紀元前5世紀頃に建てられたもので、世界史の教科書にも登場するパルテノン神殿を始めエレクテイオン・アテナ・ニケ神殿など大理石による壮大な建物が並んでいる。フィロパポスの丘、シンタグマ広場、ゼウス神殿・・・いったいアテネだけでもいくつ遺跡があるんだ?神秘的な聖域ムードと数千年の歴史の重みが感じられる。


 クルーズ船でエーゲ海に乱入した。エーゲ海は、綺麗な紺碧の海に大小さまざまの島々が点在するので多島海とも云われている。そういえば古代の詩人ホメロスも「葡萄酒色の海」とか言って賛美してたなあ。またヨーロッパ人の避暑地でバカンス滞在が多いとか。真冬にクルーズ船に乗る我々日本人には空しくなってくる。そんなことをスカート(民族衣装)をはいてフォークダンスショーを行う男たちを見ながら考えていた。するとやっぱりキタノはダンスに指名され踊らされる。男とあまり踊りたくはない。その後、エギナ・イドラ・ポリス島を巡り、エギナ島ではアフェア神殿を見学する。個人的に島巡りが好きなので非常に満足(男とのダンスがなければ、さらによし)し、ホテルに向かった。


       
イドラ島は猫だらけ


 爽やかに晴れ渡る朝のアテネ市内を散策する。1896年の第1回オリンピック大会のメイン会場を見学し、国会議事堂に向かう。19世紀建造の淡黄色の美しい建物である。当初はギリシャ国王の王宮だった。ここの衛兵は何をされても直立不動だとか。そう言われるといたずらしたくなっちゃうじゃないですか。無邪気な私は入口の衛兵に恐る恐るこちょこちょしてみた。さすがアテネ名物の衛兵、微動だにしない。無理しちゃって。でもあんたは偉い?


 昼食は代表的な地中海料理ロブスターに舌鼓をうつ。驚いたことにテーブルにキッコーマン醤油が置いてあった。昔はゴキブリソースと言われて外国からバカにされていた醤油もショーユソースとして国際的に食卓に欠かせないものになっているらしい。ロブスターが悪かったのか相棒のSが腹の具合が悪くなったようだ。セントラルパークの公衆便所にかけ込んだ。しばらくするとギャーという悲鳴が聞こえて来た。なんだ強盗か?ずぶぬれになって出てきたSの話しを聞くとトイレの天井からぶら下がる栓を引いたら下から水が逆噴射して来たそうな。Sには悪いが笑いをこらえるのに必死だった。

 美しい白い町並み、綺麗な紺碧の海と薄緑のオリーブだらけの島、将来大金持ちになって夏のバカンスで訪れたい。それはちょっと無理かー。^^;



記事 北野一機



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